形式と中身と
「アウトラインメモさえあれば、800字は40分で大丈夫」という。時間に追われる試験では勇気がいるが、考えずに書き出した結果、取ってつけた文章になったり、書きながら結論が出なければ取り返しがつかない。
小論文を書くには、まずは形式を学ぶことが必要だ。全く教育を受けていないのだから。
形式を軽視する向きもあるが、形式は同じだから内容も同じになるわけでなく、発想が異なれば内容は変わってくる。たしかに形式だけ示してこれで全て大丈夫というのもおかしいが、発想・考えのみが大事だというのもバランスを欠く。
この本は形式・発想ともに丁寧に書いてある。
形式は…
大構造「序論・本論・結論」
中構造「過去・現在・未来」「現状・原因・対策」
演繹法、帰納法もあるが、弁証法が書きやすい。
弁証法(賛成論・反対論・統合論)
論文は、「問い・論証・結論」
以上のことが、問答形式でわかりやすく書いてある。
この形式に沿って考えていくだけでも、全く小論文をやったことのない者にとっては大きな助けとなるだろう。
また、発想法についても、マンダラート等いくつかを紹介している。
日頃の思考・アイデア発想力の鍛錬に参考になる。
また、最後に参考文献が挙げてあり、さらに深めることもできる。
形式と発想について、著者の長年の経験がわかりやすく書いてあり、なるべく早い時期に読みたい本である。
良心的な本
私は高等学校の国語の教員です。教科柄、この時季になると、いわゆる「小論指導」というものが回ってきます。 自分自身、「小論指導」など受けたことがなく、「お願いします」と言われても困ってしまう、というのが本音なのですが、これまでごまかしごまかしやってきました。 そこでこの本。 読みやすいのはもとより、この本の著者が提唱する「アウトライン方式」、非常に優れた方法だと思います。「カタ」で書く、というのは、樋口先生はじめ、マンガ「ドラゴン桜」の芥山先生まで、いろんな人が提唱してらっしゃいますが、著者の方法、とりわけ「弁証法」は、取っつきやすくて良いと思いました。 おかげで、小論指導が非常にラクになっています。 著者の長年の経験に裏打ちされた内容には、☆5つ差し上げてもいいのですが、大げさだと思われると嫌なので、4つにしておきます。
旺文社
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